ものもらいと眼帯について

安積店の薬剤師Hです。

今回はものもらいと眼帯について書いてみました。

ものもらいになった方から、

眼帯はつけた方が良いですかと聞かれることがあります。

昔はものもらいになると眼帯をつけてました。

感染の予防や目を触らないようにするため、

あと腫れた目を人に見せたくないというのが、

眼帯をつける理由だと思います。

しかし今はものもらいでは

眼帯をつけない方が良いと言われています。

【ものもらいってうつるの?】

ものもらいはまぶたの炎症で、

言葉の響きから、ひとからもらう(=うつる)

というイメージがあります。

しかし元々の由来は

「人から物をもらうと治る」というもので、

福島県にも「三軒の家から米をもらって食べるとなおる」

という言い伝えがあるようです。

なぜ物をもらってまぶたの炎症が治るのか不明ですが、

ものもらいと言う面白い言葉の響きが

独り歩きしてしまったのでしょう。

ものもらいの原因の多くは

黄色ブドウ球菌という菌です。

これは自然界のどこにでもいる菌で

健康な人の皮膚にもいます。

普段は悪さをしないのですが、

疲れや寝不足などで免疫が弱ると

感染症を引き起こします。

黄色ブドウ球菌は感染力が弱いので、

ものもらいが人から人へうつることはありません。

【ものもらいで眼帯は使わない方が良い】

かつては感染症が多く、良い薬がなかったため

目を水で洗い、眼帯をつけて予防するのが一般的でした。

しかし抗生物質などが普及した今、

目薬や軟膏ですぐに治るようになりました。

実はものもらいの時に眼帯をつけると、

目の周りの雑菌が繁殖しやすくなって、

症状が悪化することがあります。

ものもらいでは眼帯は使わない方が良いのです。

また、小さいお子さんの場合、

眼帯で目をふさいだ状態にすると

それが原因で視力が弱くなることがあります。

注意してください。

【眼帯のメリット】

では眼帯はどういう時につけると良いのでしょうか。

黒目の表面を角膜というのですが、

この角膜が傷ついてる時にまばたきをすると、

それが刺激になって傷が悪化することがあります。

そんな時に眼帯を使うと、常に目を閉じた状態にできるので、

傷の治りが早くなります。

手術の後なども、同じ理由で目を休めるために

眼帯をつけることがあります。

【昔の常識、今の非常識】

眼帯に限らず衛生用品の使い方も変化しています。

例えば切り傷、すり傷も昔は傷が化膿しないように

消毒して、傷口が乾くようにガーゼを当てていました。

今ではこれはかえって有害とされています。

薬だけでなく、医療用品の使い方も

気になる時には何でもご相談ください。

郡山にある地域の健康コンサルタント

調剤薬局ミッテルからの

ものもらいと眼帯についてでした。

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