ドライアイ

安積店の薬剤師のHです。

この装置をご存じでしょうか。

昭和生まれの方は懐かしく感じるかもしれません。昔はこれでプールの後に目を洗っていました。今はもうありません。目を洗わない方が良いと分かったからです。

昔は涙をただの水だと考えていました。だからプールで泳いだり、何か目に入ったりした時は水道水で洗い流していました。しかし近年、涙には複雑なメカニズムがあることが分かってきました。そもそも涙の元は血液で、血球という赤い成分が抜けているので透明に見えます。涙には目を潤すだけではなく

  • 血液のように目の表面の細胞に栄養を送る働き
  • 殺菌成分によって微生物の侵入や感染を予防する働き
  • 目の表面についた傷を治す働き
  • 光を正しく屈折させ物を鮮明に見る働き

があったのです。

そんな涙を洗い流してしまっては大変です。そしてこれはドライアイの症状がある方にも言える事です。涙が少なくなれば、目の表面に栄養が行きわたらず、感染症のリスクが増え目の表面が傷ついてゴロゴロし、光の屈折が不安定になるため視力が低下します。

「ドライアイにはまばたきが大事」

人が無意識の行うまばたきには重要な役割があります。

まばたきをすると、まぶたの縁にあるマイボーム腺という場所から油が分泌され、

涙の表面を覆います。この薄い油膜が涙の蒸発を防ぐのです。

パソコンやテレビなどを集中して見ているとまばたきの回数は通常の1/4まで減ると言われています。またこのような状態が続くと、まばたきをする筋肉が弱くなって、完全にまぶたを閉じることが出来なくなってしまいます。すると油膜で覆うことが出来なくなるので、涙が蒸発しやすくなります。その結果ドライアイになっていきます。

現代の生活からパソコン、スマホ、タブレッドをなくすことはできません。

しかし意識してドライアイを改善する事はできます。目をしっかりと閉じてまばたきをするように意識してみてください。

郡山にある地域の健康コンサルタント調剤薬局ミッテルからのアドバイスでした。